46年目の抱負

5月1日。

今年も無事に誕生日を迎えることが出来た。

3月の震災を経た今、

一層この幸せを深く感じる。

例年では、

「誕生日は産んでくれた母に感謝する日」

とするパーティーなどを催していたが、

時節柄を考慮し、

こういった集いは一切行わず、

さらには誕生日の

前後約10日間(4/245/4)が

仕事のスケジュールと重なった事情から、

連日連夜に及ぶ

レコーディング・スタジオでの

作業に追われるがまま、

深夜のスタジオで淡々と誕生日を迎えた。

母にも会えず、

甥とも戯れず、

家族とも過ごせず、

友達に囲まれることもなく、

無論、家内との抱擁もなく、

仕事三昧の誕生日となった次第である。

がしかし、

日本中が何となく元気を失っているかのように

見受けられる現状を踏まえれば、

まずはこの時期に

大掛かりな音楽制作に関われる

作曲家としての喜びを

素直に、そして謙虚に噛みしめたい。

因みに

現在レコーディング中の音楽は、

今夏に全国で劇場公開される

アニメーション映画「鋼の錬金術師・嘆きの丘(ミロス)の聖なる星」で

使用するサウンドトラックである。

この作品については、

追って改めての機会に詳しく述べることとするが、

ともあれ、

来月には関西エリアで、

人生初の自作自演によるオーケストラ・コンサートも

予定しており、

改めて46年目の抱負はと問われれば、

ただひたすらに、

目の前の仕事へ真摯に取り組みながら、

様々な仕事を通して、自らの想いを音楽に託し、

その想いが一人でも多くの方の心に

新しい調べと共に届くよう祈るばかりである。

「音楽は心ある所にある」と信じ

46年目の歳月も精一杯生き、

多くの方々と共に謳歌したいと思う。

 

「みなさんに幸あれ」

「母さん、産んでくれてありがとう」